Atsuko Nakamura Studio
アーティスト・中村厚子の公式ウェブサイト| Artist. Atsuko Nakamura’s official website
海と山の狭間に生きる Living in between the Mountains and the Sea
2022 真更川のスズ竹、真竹、北鵜島の流木 driftwood collected in Ube, fire hardening, paint W10×D2×H4m さどの島銀河芸術祭2024,北鵜島船上げ場向かい(新潟県佐渡島北鵜島)
佐渡島の北端。日本海に面し、年中強風が吹きつける。村人はその日の天候を見ながら、田畑や磯ネギ(小舟で魚介や海藻を獲る)漁こなし、自給自足の生活を営む。かつては冬の強風から民家や田畑を守るため、人地の周りを葦を束ねて作られた高さ4mほどの壁「風垣」で覆う風習があった。 北端の村、北鵜島、願、真更川の各所で身体ドローイングを行った。いつしか身体は自然と同化し、ここでの人や自然のあり方を自分なりに咀嚼し掴み取る。次に身体ドローイングの映像を見ながら紙にドローイングする。それらを元に模型を作りながら立体作品を構想する。それを現地に自生する真竹とスズ竹を用い、曲げ、紐で縫いこみながら制作した。 「風垣」は人地と外界(自然)を直線的に隔てるが、日々変化する自然に合わせて展開される暮らしの、人と自然の関係はもっと有機的だと感じた。